【初心者必見】本当に外道?初心者から玄人まで気を付けるべき毒魚7選

釣り

皆さん釣りを楽しんでいますか?初めて間もないうちはどんな魚が釣れても嬉しいですが魚の中には生態系で生き抜くために周囲に溶け込んだり、食べられないように毒を持った魚が存在しています。

見たことがない魚が釣れたからと言って知らない魚に触るのは意外と危険だったりします!

毒を持つ魚には色々な箇所に毒を持っています。背ビレや尻尾、内臓などに毒を持っている魚もおり、触るだけでも手が膨れ上がったり最悪の場合、食中毒で亡くなる人が毎年何人もいます。

そんな毒を持つ魚ですが適切な処理をすれば、案外美味しい魚も多いんです。昔の日本人は毒を持っていると知りながら、あの手この手で食べようとしてきました。その異常なまでの食への執念は意外な毒魚にまで至ります。

今回は初心者さんでも経験者さんも知っておくべき毒を持った魚・海洋生物を7選紹介していきます

No.1 フグ類

毒を持っている魚として有名なのはやはりフグでしょう。

フグは僅か2mgで人を死に追いやることのできる強力な神経毒「テトロドトキシン」と言う毒を持っています。この毒は青酸カリの約500~1000倍の致死性があると言われており、特にフグの肝臓や卵巣を多く含まれています。これを知らずに、または取り残しがあるまま食べてしまうと痺れや痙攣などの症状が出た後で最悪の場合死に至る事故が毎年います。

フグを調理して提供するには「フグ調理師免許」が必要ですが、実は釣ったフグを個人的に食べるだけならばフグ調理師免許は必要なかったりします。この事が原因で免許を持っていなくても素人が有毒部位を処理しきれずに亡くなってしまうのが現状です。

フグは毒も危険ですがこれに加えて「歯」にも十分気を付けなければいけません。フグの歯はとても丈夫であり餌とする甲殻類を砕いて食べれるほどの破壊力を持っています。その頑丈な歯で漁師さんの仕掛けや網、釣り針を噛みちぎってしまうことから釣り人からも厄介者扱いされている魚です

一概にフグと言っても、高級料理で使われる「トラフグ」やトゲトゲが特徴の「ハリセンボン」もフグの仲間でありその種類は多様です。

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特に釣り人がよく釣れてしまうフグはおそらく「クサフグ」でしょう。

クサフグも内臓や皮、ヒレに至るまでが毒を有しているため堤防釣りでは外道として扱われることが多い魚です。捌いて食べようにも身の方にも少ないですが毒があり、食料としてもあまり向いていません。特にクサフグはエサを横取りしてしまったり、その頑丈な歯でハリスや針を噛み千切ります。

見た目は釣り上げた時からぷっくりと膨れ上がりかわいいですが釣れたら大人しく海に返してあげましょう。よく堤防などに釣れたクサフグが干からびた状態で発見されるのですが釣った魚を放置するのは良い行為とはいえないので、外道といえども可愛そうなので返しましょう。

No.2  アイゴ

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アイゴは日本の比較的暖かい地方で釣れる魚であまり馴染みのない魚だと思います。九州の方では 「バリ」と呼ばれて、釣り人の間でも釣りたく無い魚としてのイメージが強いです。

アイゴは背びれや腹びれの針に毒を持っており、フグの毒のように致死性があるタイプ毒では無いのですが、万が一刺された時には激しい痛みが半日~2日くらい続くこともありトラウマになってしまうかもしれません。

「背びれや腹びれを落とせば大丈夫!」と思っている人もいるかもしれません。しかし、アイゴの毒はヒレを落とした所で毒は消えることはなく、安心してヒレに触れてしまうと激痛に苦しむことになるので気を付けてください。

アイゴはアンモニア臭い魚としてのイメージがあり、釣った時は気にならなくても家に着くころには 「絶対食べたくない!」ってくらいキツイ臭いになってしまいます。これはアイゴの腸が非常に長いことが原因であると言われています。

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ですが、アイゴはキチンとした処理をすれば結構美味しい魚なんです。アイゴの臭いの原因は腸にありそれが鮮度の低下により臭ってくるのです。ならば、その腸を含めた内臓を釣り上げてすぐに取り出してしまえば良いのです。この時アイゴのヒレを先に取ってから出ないと危険なので、ヒレ→内臓の順番で下処理しましょう。

No.3 ゴンズイ

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ゴンズイは日本の西側で暖かい海域でよくみられる魚です。この魚も毒を持ち釣り人から嫌われている一方でゴンズイの幼魚が群れを成して泳いでいる「ゴンズイ玉」がダイビングダイバーに人気だったりします。

ゴンズイは幼魚はドジョウで大人になるとナマズみたいで海の魚っぽく無いですが、ナマズの仲間が海で適用したものだと言われています。幼魚の見た目は結構可愛らしいですよね。

ゴンズイは背ビレと胸ビレのところに少し太めに針があり、その毒針には返しがありなかなか抜けません。刺されてしまうと激しい痛みと患部が腫れるなどの症状がでます。しかも過去にゴンズイに刺されて亡くなった事例もあるため可愛い見た目でも油断してはいけません。

ゴンズイの毒も針を落とした所で毒は消えることはなく、安心してヒレに触れてしまうと激痛に苦しむことになるので気を付けてください。

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ゴンズイも毒の処理さえすれば蒲焼きや味噌汁、刺身がとても美味しい魚です。初めて食べさせてもらった時、アナゴに近い食感と脂が美味しくて面喰いました。その代わりヌメりが酷くて凄く捌きにくいので塩を大量にかけてヌメりを落としてからの方が捌きやすいらしいです。

No.4 アカエイ

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アカエイは日本全域の海域に生息しているエイの仲間です。水族館で見ることができるので知名度としてはかなりポピュラーな魚です。一般的に毒を持っているイメージは無いと思いますが、かなり大きい毒針を持っており、刺されればなかなか抜けなくて危険です

アカエイの毒針は尾の付け根にあり、大きいのでどれが毒針か判断することができます。アカエイの毒針はギザギザの返しが付いており、刺されてしまうと抜けにくく、無理に抜こうとすると傷口が広がってしまいます

万が一にも刺されてしまった場合は、患部をお湯(50℃前後)に浸けると痛みがいくらか和らぐので、応急処置をした後にすぐに病院に行ってください。

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アカエイは尾の毒針さえ取れば安全に食べれます。しかし、釣って直ぐに調理をしないと鮮度が落ちて軟骨魚類特有のアンモニア臭が強くなってきます。エイの仲間は尿素を使って体内の浸透圧と海水の浸透圧が同じになるように調整しています。アカエイが死ぬと加水分解によって尿素がアンモニアに代わるのが臭いの原因です。

アカエイの調理方法は定番の煮つけや唐揚げ、調理に少し時間が掛かりますがエイヒレも絶品です。下処理や軟骨部分が多いため捌きにくいのが難点ですが、アカエイが釣れた際は試してみてください!

No.5 ハオコゼ

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ハオコゼは根魚を狙っているときに釣れるカサゴの仲間です。見た目はトマトのような赤色と頭部まで伸びている背びれが特徴的で判別はしやすい魚です。ハオコゼの由来はギザギザの背びれが歯に似ていることから「歯オコゼ」と呼ばれるようになったそうです。

ハオコゼの毒はこの背びれにあり、アカエイなどと同じ「タンパク毒」で有ることから刺されるとズキズキと患部から痛みを伴います。幸いなことに、ハオコゼによる死亡事例は今のところ確認されてないみたいですが、十分に注意しましょう。

万が一にも刺されてしまった場合は、アカエイと同じように患部を患部をお湯(50℃前後)に浸けるとタンパク毒の活動を抑えることができ、痛みがいくらか和らぐので、応急処置をした後にすぐに病院に行ってください。

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ハオコゼも背びれの毒針さえ取れば安全に食べれます。しかし、ハオコゼ自体の大きさは8~12cmほどしかないので食べれるところは多いとは言えません。毒針と内臓の処理が終わったら、そのまま唐揚げにするか味噌汁にするといい出汁が出るのでこの2つの食べ方がベターです。

No.6 ミノカサゴ

ハナミノカサゴ・水納島
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ミノカサゴはヒレのヒラヒラやその薄い赤色に縞模様から「海の貴婦人」と呼ばれるほどの可憐さから観賞魚としての人気はとても高いです。見た目綺麗な熱帯魚ですが、気性が意外に荒い方で近づいてくるダイバーに体当たりしに行くとこともあります

ミノカサゴの毒は背びれを中心に胸ビレの間にツルギがあったりと多くの毒針を有しています。ミノカサゴは釣りで釣れる事はほとんどありませんが海水浴で子供が追い回して、怒ったミノカサゴに刺されたり、岩場に隠れているミノカサゴをうっかり踏んで刺されたなどあるので似た模様の魚には近づかないことが安全です。

ミノカサゴの毒はアイゴなど同じたタンパク質毒であるが、毒性が強く刺されたらすぐに激痛が走り、患部が赤く腫れあがり、めまいや手足麻痺などのの症状が出ます。最悪の場合、刺された時の激痛で失神したり麻痺などで溺れてしまうこともあります

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ミノカサゴは今まで紹介した魚に比べて、堤防から釣れると言うことは滅多にないので市場にも出ないので食べる機会はほとんどありません。カサゴの仲間であるだけに毒針の処理をしたミノカサゴは味噌汁にすると根魚特有の美味しい出汁が楽しめたり、定番の唐揚げは絶品です!

No.7 アオブダイ

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アオブダイは体の色が青っぽく、頭にこぶのような出っ張りが特徴的な魚です。生息する場所は主に岩礁やサンゴ礁を中心に生息している魚です。フグと同じく口ばしのようなとても強靭な歯を上下に持っており、その強さは人の指を噛み千切れるほどと言われています

アオブダイの面白い特性として睡眠の際は、口から粘液を出してその粘液を自身に纏うことによって寝袋のようにしてから睡眠を取るそうです。この理由はまだ分かっていないそうで、クッション代わりにするや外敵から身を守るため、寄生虫を付けないためなど色々な説があります。

アオブダイは今まで紹介してきた魚のように外部の毒針があるわけではありません。アオブダイは雑食性であり、貝や海藻、カニなどを食べて生息しています。この時、イワスナイソギンチャクを食べるとイソギンチャクの毒を肝臓に貯めこんでしまい、結果として毒を持つ魚へと成っていくと考えられています。

アオブダイの毒は「パリトキシン」と言う、フグの毒である「テトロドトキシン」よりも70倍ともいわれるほどの毒性を持っています。元々、イワスナイソギンチャクの仲間は世界一強い毒性を持つ生物でありその毒を体内に貯め込むことができるとか意味が分かりませんよねw

「パリトキシン」はタンパク毒のように加熱することで分解されることもなく、その解毒方法も今だ見つかっていないとされています。食べてしまった場合、筋肉痛や麻痺、痙攣などの症状が3~24時間以内に発症します。重症化した場合は呼吸困難や不整脈、ショックや腎障害などの症状が現れ、死亡してしまう事例が何件もあります。

厚生労働省がパリトキシンの中毒対策として「有毒種の喫食を避ける以外、明確な対策はない。」とするほどに危険なもので食べないことが一番重要な対策です。

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「沖縄でアオブダイを食べちゃった…」「沖縄でよく売ってる青い魚ってもしかして…」など思った人もいるかもしれませんが、沖縄県で食べられている青い魚はイラブチャーです。アオブダイとは違う魚です。よく似ていて見分けが付きにくいですよね。

イラブチャーは体の色がエメラルドグリーンに近く、前頭葉付近にコブは見当たりません。特に違うのが尾びれの長さです。アオブダイはイラブチャーに比べて尾びれが短いので、尾びれが長い方がイラブチャーと判断できます。また、イラブチャーの尾びれは両端が細長く伸びていて凹型のようになっているのも特徴です。

イラブチャーもアオブダイと同じブダイ科なのでイソギンチャクを食べないとも限りません。イラブチャーを食べるときも内蔵を食べることを避けるのが賢明です。

まとめ

様々な理由で外道扱いされる毒魚たちですが、毒を持つ魚でも処理をしっかりとすれば美味しい魚多いことを知らない人は多いのではないでしょうか?

しかし、毒を処理するのに免許が必要だったりと自己責任な部分も多く存在しており、万が一の時があったらどうにもなりません。

初めて釣りをする人などは今回紹介した魚以外にも美味しい魚は多く存在しています。そちらを堪能した後に気になる用でしたら、知り合いに漁師さんがいるなら捌いてもらったり、フグなど料理を提供しているお店に足を運んでみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました!

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